遂に始まった電力の自由化。様々な業界から新規参入していますが、今後も新電力事業者は増えるのでしょうか。また、その場合には、私たちの生活はどうなるのでしょうか。

新電力事業者になるメリットとは

電力の自由化が解禁され、多くの企業が新規参入してきていますが、一体この事業のどこに魅力があるのでしょうか。ポイントは2つあります。

まず、電力というビジネス自体に魅力があります。エネルギー分野というのは、通信などと同様に生活に必要なものとなります。従って、ちょっとやそっとの不況でも解約されるということがありません。

つまり、不況に強いビジネスなのです。また、毎月毎月お金が入ってくるというストックビジネスでもあります。これらは、企業にとっては非常に魅力的なビジネスモデルということになるのです。

金融、通信、そして電力の自由化

b44699c74dcbf7999fefe51df59d3d09_s[1]

もう一つの新電力事業者としてのメリットは、規制緩和ビジネスであるということです。
様々な理由より、これまで一部の事業者にだけ許されてきた業界が一般開放されるということです。

つまり、ほとんど競争のない世界で高い利益率を確保してきた業界ですから、稼げるチャンスが非常に高い業界であるということです。これまで、金融、通信といった業界で規制緩和が行われてきましたが、多くの新規参入組が成功を収めたことを見ても明らかです。今後も新電力事業者が増えることは間違いないでしょう。

新電力事業者が増えると生活はどうなるのか

こうなると電力料金やサービスの質はどうなるのでしょう。
まず、消費者にとっては多くのメリットが考えられます。競争が激しくなることで価格破壊が起こるからです。このことは、金融、通信のこれまでの歴史を見ても一目瞭然です。

既に参入してきていますが、通信業界、ガス、石油、スーパーなどがセット販売を展開しています。これは、電力と携帯電話・インターネット回線、あるいは、電力とガスなどというように同じ企業からセットで契約することで割引をします。

このように、これまでは決められた電力業者としか契約できませんでしたが、自由化の後は自分のライフスタイルに合った電力事業者を自由に選択することができます。

ただし、気を付けなければならないのは、新規参入組が増えることによるサービスの質の低下です。停電が増えるようではお話になりません。価格だけに目を奪われることなく、新電力事業者の内容を吟味する必要があります。

しかしながら、金融、通信の時もそうでしたが、サービスの質に問題ある事業者は大半が自然淘汰されることになります。