電力の自由化によって得るメリットは大きいものだとされています。
しかしメリットだけではなく、もちろんデメリットもあります。

両方をよく理解することによって、メリットはより大きくなり、デメリットは可能な限り回避することができます。

目次

そもそも自由化とは

電力は国が定めた規制の上に供給されていました。現在、大手電力会社が決められた地域に対して供給し、そこに住む人はそれを買っているということになります。
これが自由化になると他の地域の会社から購入することもできるようになりますし、それ以外も供給可能になります。全くの異業種であっても、市場に参入するすることができるようになるのです。

自由化に向けて、多くの異業種が名乗りを上げています。
異業種からの参入で、本来の提供サービスとコラボレーションしたサービス提供も期待できます。

たとえば携帯電話会社やインターネットプロバイダーなどであれば、それとセットで格安プランを作ることもあるでしょう。

メリットとは

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大きなメリットは、「消費者が選べる」ことです。
それによってサービス向上や価格の面で競争が始まり、自分にとってよりお得感の大きな会社から購入することもできます。

またどのような方法で発電しているのかなどもそれぞれですから、自分のポリシーなどを反映させた選択を行う人もいるでしょう。

一つの会社にかかる発電の負荷も小さいことから、今までは採算がとりにくいとされていたニッチな発電方法も有効に動かすことも期待できます。

デメリットは

しかしデメリットがないわけではありません。それまでの電力会社は長年供給し続けてきた経験も大きく、セキュリティの面でも盤石です。
しかし多くの異業種が参入すると、サイバー攻撃の標的となることも考えられます。

安全に供給し続けることができない業者も、現れないとは限りません。
選択には、企業の安定性も視野に入れるべきでしょう。

また節電意識が低下するのではないかということも、危ぶまれています。
電力が安くなり、また使えば使うほど優遇されるといった類のサービスがつけられれば無駄使いを増長させ、本末転倒になってしまいます。

それによって原油価格が高騰することも、ないとはいえません。

自由化は段階的に進められてゆきます。
その間に、どのような心構えで購入すべきなのかといった意識も、育てておく必要があるでしょう。すでに自由化を行っている国々が世界にはあります。

そういった国がどのように向き合ってきたかなども、知っておくと役立ちます。