2016年4月より電力小売りの自由化がスタートしたことで、多種多様な企業が電力小売り事業に新規参入を果たしています。
これにより、私達消費者は様々な企業から電気を購入することができ、上手く利用することでよりお得に電気を使用することができるようになりました。

新電力とは?

電力の小売市場に参入した企業を「新電力」と呼びます。新電力の中にはガス会社やガソリン販売企業、大手携帯電話会社など様々です。
新電力の販売する電気の特徴は、既存する電力会社の電線を利用して各家庭に供給されるため、安定した高い品質の電気を使用することが可能です。

一方で、同一の電線を利用することになるため、どの企業の電気なのかを区別することは、物理的に不可能です。
従って、会社ごと電気を区別したいとおきは、新電力会社が扱う販売電力量と消費者の電力使用量によって区別します。

新電力会社の販売電力量

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新電力会社の販売電力量は2012年以降大きく右肩上がりとなっているのが特徴で、2013年の新電力のシェア(販売電力量)は全体の4%以上となるおよそ227億kWh、2014年には全体の5%以上となりました。
そして2016年4月の電力小売り自由化によって、一般家庭でも新電力への移行も盛んとなることから更なる上昇が見込まれています。

しかし、その一方で電力会社の販売電力量は減少が続くとされ、年間で約3.0%が減少しています。
こうしたことから、全面自由化によって消費者が新電力会社への移行を進めることで、更に販売量は縮小されていく可能性もあります。

広がる消費者のメリット

電力小売りで自由化対象となっているのは、2016年4月以前までは契約電力が2000kW以上の「特別高圧」と50kW以上の「高圧」の2部門となっていました。

特別高圧には、大規模工場や高層のオフィスビルなどが利用するもので、高圧は中・小規模の工場や各自治体などが多く利用するものです。
そして2016年4月以降からは、契約電力が50kW未満の「低圧」が加わり、ここに私達一般家庭やコンビニエンスストアなどの商店などが含まれることになります。

電力自由化により、電気の利用者は様々な参入企業による豊富な料金メニューから、再生可能エネルギーなどの発電方法、見える化などのサービスを選択することも可能となり、更に企業によっては、ガス・水道・携帯電話・インターネットなどの料金とのセット割が可能となり、よりお得な料金で電気を利用できるようになるのも大きな特徴であり、最大のメリットです。