4月1日から電力の小売りが自由化になりました。
これにより、私たち一般家庭も小売業者を自由に選ぶことが出来るようになりました。
それにともなって様々なメリットデメリットが出てきています。
自由化になると、今までとどこが変わるのでしょうか。
今までは地域の電力会社がすべての小売りを受け持っていて、私たち一般家庭では電力会社を選ぶことが出来ませんでした。
たとえば節電しようとするなら、使い方を工夫するか、2つ程度あるプランをAからBに変更するくらいのことしかできませんでした。
実際にはここ10年で電気代は少しずつ上がり、調整費や消費税アップのおかげで、目いっぱい節電してもそれほど反映されないのが現状です。
自由化は私たちにどのようなメリットをもたらしてくれるのでしょうか。
小売り業者が増えれば、私たちは自分のライフスタイルに合った業者を選ぶことが出来ます。
使っている携帯や電話、インターネットを一つにまとめて割引をするパターンや、支払った電気料金に対してポイントをもらい、系列会社のインターネット回線料金をポイントで割り引くなど、さまざまな割引サービスが提示されるようになり、実際に運用が開始されています。
では電力が自由化になるデメリットとはなんでしょう。
災害時や停電時の電力の安定供給がほんとうになされるのか、不安なところです。
いまのところ、電力の安定供給ができなくなったときは地域の電力会社が代わりに供給するシステムで動いていますが、それは送電線部門がいままでどおり地域の電力会社の管轄であるからです。
これらはまた数年後に改めて自由化される見通しになっていますので、これが開放された後はどのようになるかまだわかりません。
電気代に関しては、たくさんのプランが出て自由に選べる反面、数年後には料金が上がるのではないかと懸念されています。
実際に自由化を行ったほかの国では、当初料金が下がったものの、5年ほどたつと全体的に上昇したという報告もあります。料金プランが複雑化することも考えられます。
インターネットに通じていない高齢者には難しい選択です。
また料金が下がるのは私たち消費者には嬉しいことですが、電気を使えば使うほど安くなるといった料金プランも多く出ているため、節電に関する意識が全体的に低くなる可能性が指摘されています。
猛暑の続く夏など、節電意識の低くなった消費者が電気を使い放題使えば大変なことになります。これらは、今後考えられる大きなデメリットです。