いよいよ電力自由化がスタートします。
これまで一部の企業が独占していた電力の販売をより自由に行なえる事が、一般市民の生活にどう影響していくのでしょうか。経産省の発表を元に、学んでいきましょう。
目次
電力自由化とは何か
電力は元々は完全な独占市場であり、一部の電力会社が地域に対して丸ごと販売権を持つ形で運営されてきました。
行政としてもこの形式は管理がしやすくメリットも確かにあるのですが、一方で消費者の側は電気を買う相手を選べず、会社側の運営方針に振り回されてしまうことになります。
急に値上げしたり、よその地域に比べ値段が高く、サービスが悪くても文句を言えないために不満も多いシステムでした。
この度、経産省の発表により電力も自由に買う先を選択できるようになりました。
これによって、消費者のライフスタイルに合わせた電力消費が可能となります。
経産省の発表する、電力自由化の可能性
電力を消費者が選べることは、お金の事だけではなく多方面に良い影響を与えます。
例えば、今まで電力会社は自分たちの都合により価格やサービスをいくらでも操作しても安泰でしたが、これからは全般的に質の向上を迫られることになります。競争はより激しくなり、結果的に消費者にとってはメリットのある改革が促進されていきます。
料金の支払いも、月末に定額料金の引き落とし等一辺倒なものではなく、より多彩になっていくことが期待されています。
電力をあまり使わない人、逆に多く使う個人や商店それぞれに合わせたプランが生み出されれば、無駄な出費と電力消費が抑えられることになり、社会全体にとってメリットがあります。
地域創生に役立つように、ふるさと納税の要領で電力を買い、貢献することもできます。まさしく、一層ライフスタイルに密着していくことになるでしょう。
電力自由化は、どうすればできるのか
切り替えたい先の電力会社と契約するだけで大丈夫です。
前の会社に連絡する必要はありません。
新規契約先の会社が、解約を行なってくれるために二重に契約してしまうことにはなりません。これは、経産省が正式に発表している方法なので安心です。
また、電力会社の切り替えには、電気メーターを新型であるスマートメーターという製品に交換しなくてはなりませんが、とくに工費はかかりません。
ただし、賃貸物件の場合は大家と相談する必要があるので、事前に確認しておきましょう。全て手続きが完了すれば、2016年の4月から新規の会社から電力が供給されるようになります。