電力自由化によって家庭で電力を使う際にもその電力会社を自由に選べるようになる社会が訪れようとしています。

このことによって家庭ではより多くのプランから自由に電気の使い方を選ぶことが出来るようになるわけですが、同時にチェックしたいのが「個人が電力を小売りできるようになる」ということです。

ここではこの個人の電力小売りについてピックアップしていきます。

目次

電力自由化で電気が売れるようになる理由

ではまず最初に、そもそもどうして電力自由化によって個人が電気を売ることが出来るようになるのかについてです。

1995年以前の日本においては発電・送電どちらについても国が許諾を出した事業者のみが行うことが出来る事業として定められていましたが、1995年以降は段階的に自由化が行われていっています。

そのため現在では許諾を受けていない一般家庭であっても、家庭に設置したソーラーパネルによって発電された電力を業者に販売して問題ないという形になっているわけです。

特に昨今では環境への配慮がどの地域でも必要とされるようになっていますから、各家庭がソーラーパネルを置いて発電による環境負荷を軽減できるということはあらゆる人にとってもメリットであると言えるでしょう。

買取をしてもらうほどのメリットはあるのか

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とはいえ当然こうした買取をしてもらうためには相応の費用がかかるものです。
ではそうした設備費用投資をしたうえで電気を売るほどのメリットがあるのかというと、実際のところ売ることだけを目的として設備投資をするのはあまり現実的であるとは言えません。

もちろんそうしたことも可能ではあるのですが、こうした方法は主に投資の観点から行われるべきことでしょう。

ですが現在の制度では「余剰電力買取」という仕組みが運用されています。
これはソーラーパネルを設置した家庭で発電された電気をまずその家庭で使い、余った分は電力会社に買い取ってもらうという方法です。

これであればソーラーパネルの設置をまず家庭の電力の自給自足のために行い、余った分は売るということで大きなメリットが出てくると言えます。

電力自由化を利用した商談には要注意

さて、しかしここで少々注意をしたいのがこの家庭で作った電力を売るということを利用して持ちかけられる商談です。

最近ではよく「このソーラーパネルを付ければ電気代がかからなくなりますし、今後電気を売ることもできます」というような形で商談が持ちかけられるケースが増えているのですが、実際にそうした大量の電気を生産できる環境はあまり多いとは言えません。

特に状況の精査も無くいきなり結論を出すことはまず不可能ですから、仮にそうした商談が出されてきた場合にはまず疑ってかかるようにしましょう。

先に述べた通り投資事業として行うのであれば別ですが、個人の環境で利用するのであれば事前にしっかり検討することが重要です。