本格的な電力自由化が開始され、新電力各社の動向が注目されています。

改正電気法が計画する電力自由化日程は、2015年の電力貸家のエリアを超えた供給、2016年の小売完全自由化、2020年の発送電分離と小売の料金規制の撤廃が柱になっています。

新電力会社の現状

電力小売りそのものは、2000年から条件付きながらも開放されていましたが、新規参入した新電力会社のシェアはどの程度になっているのでしょうか。

電力取引監視等委員会によると、2015年度の新電力のシェアは全体の約7.5%、2016年1月には8.5%に達しています。特に都市ガス系事業者の攻勢が目立っており、東京ガスは2016年3月14日までに約12万件もの契約を獲得しています。

伸びが急なことから、2016年内にも10%の大台に乗ると考えられており、新電力のシェア拡大が予想されます。

選択肢の拡大

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新電力をシェアすることの意義とは選択肢の拡大にあります。
選択肢を拡大すると競争が生じ、多彩な料金プランが誕生し、消費者の納得できるサービスが利用できるのです。

また、新電力が市場シェアを拡大するに連れて実績を積むようになれば事業も拡大されることになり、よりお得な料金メニューが登場する機会が生じます。
さらに新電力をシェアすることの意義とは、電源構成を理解した上で契約を結べる点にあります。

以前の電気契約では、世帯数に応じて「電力量」を契約しても、電源構成には気が回らなかったのが現実です。
例えば、日本の主な電源として原子力発電、火力発電(石炭・LNG・石油)、水力発電、太陽光発電などの再生エネルギーがありますが、今使っている電力がどの発電所によってつくられたのかは、消費者は知る由がなかったのです。

再生エネルギーの選択も

電力自由化後は、電源構成で選択することもできるようになりました。
その一つが新しく参入したソフトバンクが提供する「FITでんきプラン」です。

このプランでは、再生エネルギーで発電された電力が全体の約60%になるように設計されていて、再生エネルギーを使いたい方に魅力的なプランとなっています。
再生エネルギーを支援したい消費者なら、このような再生エネルギーで電源構成された電気供給サービスを利用すれば良いのです。

新電力をシェアする意義とは、多彩な料金メニューやセットプランにより消費者にあったサービスが選べることに加えて、電源構成を知って自分で決められることにあるのです。
電力自由化により、それぞれのライフスタイルにあったサービスを選べる社会が近づいているのです。