電力自由化の波はついに私たち一般消費者のところへも影響を与え始めました。
2016年4月より導入が始まることになった電気小売自由化は、電力の小売り部門の自由化の完了を意味します。これで新しい企業が新規参入し、私たちは自由に電気を選べる時代に入りました。

電力自由化はどのような歴史をたどってきたのでしょうか。

電力は発電部門、小売部門、そして送電ネットワーク部門の3つの部門を経て私たちに届けられます。このうち、発電部門は20年ほど前の法改正でいち早く市場が解放され、大手電力会社は自社以外のほかの発電施設からも電気を購入することが可能となりました。

その5年後、電気小売部門の市場開放が始まることとなります。
電気小売部門は3期に分けられて順次市場が開放され、まずはじめに大規模工場や大型オフィスビルなど特別高圧区の開放、そして中小企業工場やスーパーなどの高圧区、最後に今年一般家庭やコンビニ、商店への低圧区への開放が実現しました。

これにより電力系以外の企業も新規参入することとなりました。

電気小売が自由化が始まるとどうなるのでしょうか。

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多くの新規新規参入企業が互いに切磋琢磨することにより、電気料金の引き下げが期待されてます。また、新規参入企業は発電等の施設を持たず、それらの維持管理に費用を割く必要がありません。

同時に多くの人件費も必要ないため、これらの要素も料金に反映できるのではないかと期待されています。実際に多くの企業が工夫をこらしたプランの提案で顧客獲得に乗り出しており、現在料金的には上下に差があるものの、消費者の選択次第ではいままでよりも安く電気を購入することが可能になる場合もあります。

しかし海外での事例をみても、一時的には電気料金が下がる傾向はあるものの、長期的にみると料金は上がる傾向にあるため、ほんとうに電気料金の節約になるのか不安が残るところです。

今後、どのような問題が心配されているのでしょうか。

自由化は今後、数年後に行われる予定になっている送電ネットワーク部門の市場開放をもって完了することになります。これ以降の電力の安定供給が本当にできるのか危惧されています。

夏の電力需要が伸びる時期や大規模停電の際の電力確保は今もすでに問題になっているところですが、提案される料金プランには、電力を多く使うほど割引率が上がる設定のものも見られ、消費者の節電の意識が薄れるのではないかと懸念されてます。