電力が主体の東京電力は、電力自由化の流れに巻き込まれたり、通信事業の分野において様々な変化が発生しています。
東京電力が通信事業の参入を発表したり、通信の分野で存在感を表す事は、消費者にとってインパクトのある出来事といえます。
しかし、東京電力が通信事業を手がけても成功する保証はなく、むしろ不得意な分野で撤退が余儀なくされる事もあります。
一度新事業に参入を行い、撤退を決めるまでには紆余曲折があり、撤退後にはまた違った変化が発生します。
東京電力の通信事業撤退は選択肢を狭める
これまでの通信業は大手の通信キャリアが主力で、同業者同士の競争はありましたが、内部から大きく変化する事はなかったと考えられます。
一方、他業種から参入が決まったり、外側から刺激が加わるような変化が起これば、消費者にとって良い結果になる可能性が高まります。
競争の激化は、通信業内での生き残りをかけたり、価格競争によって消費者から選ばれる企業が決まります。
ここから東京電力が撤退を決めれば、折角の変化は元に戻ってしまいますし、消費者が選べる選択肢が減る結果に結び付きます。
通信事業からの撤退は事業の展開力を下げる
多様性が求められる時代は、一つの業界だけで生き残る事は難しく、他のビジネスにも手を伸ばす必要性が求められます。
母体の経営が順調で、安定した収益を得ている東京電力は、インフラを活かしたビジネスが行える企業の一つです。
通信業界への参入は、新たな風や刺激になる可能性が高かったものの、実際は上手く事が進まなかった事例になります。
理由は様々に考えられますが、東京電力の通信に対する理解が浅かったり、取り組みが本気とはかけ離れていた可能性、そして消費者が求めるニーズを上手く汲み取れなかった点が挙げられます。
経営で利益がでない場合、早めに諦める事も方法になりますが、結果的にはビジネスの幅を狭めてしまう事になります。
東京電力にとって通信事業は可能性の一つ
電力の自由化の変化は東電の新しいチャンスで、セット商品やサービスを作り上げる事が出来れば、利益に繋がるビジネスの可能性が広がります。
事業の独立性にこだわらず、他社と協力する方法も選択肢になりますし、強みを活かせばシェアを大きく取る事も夢ではなくなります。
東電が持つ強みは複数あり、知名度の高さと影響力は勿論、広範囲に展開しているインフラも使えるビジネスの武器に加わります。
事業の行方を決めるのは、ビジネスを行う企業自体ですが、少なくても消費者からニーズがあれば、ビジネスは常に企業のチャンスになり得ます。