電力自由化による東京電力への影響は大きなものがあります。
電力自由化ということは競争相手が出来るということですから、その相手とこれから切磋琢磨していくことになります。
周りを考えての電力自由化
これまでは独占企業でしたので、自社の事だけ考えていればよかったのですが、これからは他社を考えてサービスを提供していくことになります。
当然電気料金も簡単には上げられなくなります。
何故なら他社との価格競争が始まるからです。価格を上げると利用者が減る可能性が出てきますから、そう簡単には上げられないのです。
こういうと東京電力にとってはマイナスのようにも考えられますが実はそうではありません。というのは、これまでの国に依存した事業から脱却出来るからです。
電力自由化でサービスの向上に期待
これまでは国の国策に左右されることが多かったのです。
つまり、自分たちでサービスの質を上げられなかったのが、自分たちの努力によってサービスの質を上げることが出来るようになります。
これは大きなメリットといってもいいでしょう。
しかも、電力事業は参入障壁の大きな分野です。
何しろ莫大な資本を必要としますから、新規参入企業にとっては非常に厳しい事業となります。既に莫大な資本をもち、多くの実績を持っている東京電力は圧倒的に有利な状況で新規参入企業と競争するわけですから、電力自由化というのはありがたいことともいえるのです。
本当に電力電力が質の高いサービスを適正価格で提供していたならば、この競争がどちらが有利かというのはいわなくてもわかるでしょう。
この有利な条件で自由競争に敗れるのであれば、それはあまりもおそまつなことをしていたいうしかありません。
民間企業と同じ立場になった状態
電力自由化というのは、これまでの企業をいじめるためのものではなく、サービスの質を向上させる、もしくは価格を適正価格にするために導入するもので、これまでの独占状態というのが異常だったといえます。
ですから、この電力自由化の影響によって東京電力が厳しくなるというのではなく、適正な競争が始まることによって東京電力も成長していくことが出来る機会が増えたと考えていいでしょう。
このことが事業に悪影響を及ぼすことは基本的にはないといえます。国策からも解放されて自分たちの考える事業が出来ることになりますし、競争相手が出来たことで互いに切磋琢磨して技術の進歩やサービスの向上に努めることが出来るようになります。
これが民間企業の普通の状態です。
電力業界もこの普通の状態になったというだけです。